水屋
水屋は茶室、稽古場になくてはならない付属施設です。茶席で用いる道具を全て用意されており、主に茶道口より通ずる部屋、あるいは廊下などに設けられます。
水屋とは、茶室の勝手、台所、茶事の用意をととのえるところであり、稽古の場合には点前作法に必要な道具をととのえる場所であります。
単なる道具の置き場所ではなく、あくまでも一服のお茶を点てるための準備をするところです。
したがってそのために必要な道具以外のものを並べて置くことのないように心がけなければなりません。
理想的な水屋
条件により必ずしも整った水屋を設けることは難しい場合もあると思いますが、逆に、立派な茶室があったとしても付随する水屋がなかったり、あっても機能的でなかったり役割が充分に果たせなければ意味がありません。
たとえ「置き水屋」であってもその機能が果たせ、茶室との関係がよければ「よい水屋」といってよいのではないでしょうか。
そしてそこには、必要な水屋道具を揃えた茶室のバックヤードとしての機能を持たせたい物です。
その配置を「水屋飾」ともいいます。
据え置き型、移動型ともいえる水屋です。大きく分けて戸棚形と組立形があります
「理想的な水屋飾」として用意する物は以下のような物が挙げられます。
各棚に置かれた物を下の段から順に説明していきましょう。