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懐石道具

茶事というとどういった風にお考えになるのでしょうか。
一般には色々な懐石料理が順番にでてくるといったイメージがあるのではないですか。
茶事の流れの中では、単に順番に出てくるだけではなく、それぞれに料理としての重要な役目がありますので少し説明をしていきます。懐石道具の構成と流れに添った形で説明して行きましょう。

懐石道具というとすぐに思い付くのは懐石家具ともよばれる真塗の折敷と揃いの小丸椀、といった物があると思いますが、とくにこの「利休好の真塗りの懐石皆具」は殊に馴染のある物です。
「小丸椀」、「折敷」、「飯器」、「飯杓」、「湯斗」、「湯の子掬い」、「通盆」、「脇引」、「引杯」、「杯台」、などは皆具として組まれている場合が多いようですが皆具の中にも以下のようなバリエイションもあります。一般的な懐石の順序に従って説明していきましょう。

「飯」まず、亭主から食事を出す旨の挨拶がすむと持ち出されるものが折敷に載った向付と飯椀汁椀です。この飯椀の中には炊き上がる寸前の御飯が入っています。
これは流儀により一文字とか杉形とか区別がありますが、概ねまだ芯のある水っぽいごはんが供されます。「あなたの為にこの御飯をたった今炊き上げようとしています。」といった意味があります。
炊き上がりの御飯は一回目の飯器で、蒸れ上がりの御飯を二度目の飯器で、お焦げを湯斗でそれぞれ頂けます。(流儀によっては三回目の飯器がある場合もある。)

「汁」茶事の懐石の場合は基本として、京都の白味噌と名古屋周辺で出来る八丁味噌等の赤味噌を合わせ味噌としたものに、落とし辛子等を入れます。
白赤の割合は季節によって異なります。これも飯のときと同じく最初は一、汁替えをしたときにややたっぷりと入れます。
三杯汁は流儀により行う場合も有りますが、一般のお流儀では余程求めたければ構いませんが水屋の都合もあるので遠慮する方が良いでしょう。
しかし水屋では用意はしておいて客に対応出来るようにしましょう。

これらを入れる塗りの器をセットにして「小丸椀」と呼びます。
「四ツ椀」という言い方もありますが、実は「四ツ椀」は飯椀、汁椀、坪椀、平椀、の四つをさします。

「向付」折敷の向う側にあるところからの名称です。
酒の肴としてのものが入れられるのですが、膾という訳ではありません。器は取り皿としての役目もあります。焼き物や香の物を入れますので、そこそこの大きさがあった方が使い道があります。

この三点と利休箸と呼ばれる杉箸を載せ持出すお膳を「折敷」と呼び、もとは和紙に漆を塗り折り畳んで持ち歩き、食事の際拡げて敷いて用いる禅院の食器からその名称からきています。
足無しの四方膳をさしますが、半月膳や轡膳、舟形膳、などもあり場合により用いると雰囲気が変わると思いますし夜噺など黒塗りの折敷より他の色の膳が良いでしょう。

一般的に使われる足付きの膳は書院での会席から出た物で侘茶には向かない物ではないでしょうか。

これらの物を選ぶ際には「利休形皆具」は基本として揃えておくべきですが、つぎのようなパターンも用意しておくと便利です。
「へぎ目皆具」「糸目皆具」「利休好真の朱の皆具」「利休好吉野絵皆具」などがあります。
「飯器、飯杓」普段は皆具の中の物で十分ですが、朝茶の場合などは竹篭の飯器や利休好などの手付きの飯器などを使うことがあります。篭の時の飯杓も専用の金属製のものが相応しいでしょう。

「引杯、杯台」=引き杯は朱杯ともいわれるように朱色が主体ですが、刷毛目塗や好み物などもあります。杯台は杯に沿った物ですが好み物など種々あります。引き盃とくれば当然酒が出される事となります。

盃と一緒に持出されるのは燗鍋と呼ばれる鉄製の銚子です。
古くは直接火に掛け、燗をつける事もされたようですが、燗鍋を痛めないためにも別の容器で暖めてから入れ直し持出すようにして下さい。

形も様々有り、楽しめる物の一つです。蓋も何度か出るうちには蓋も替え蓋を使う事も良いでしょう。

この次に出されるものとして「煮物椀」があります。懐石の中ではメインディシュに当たります。関東では椀盛という言い方もします。

器の「煮物椀」と「吸物椀」は混同しやすいので、気を付けたい物です。

「吸物椀」は総体に浅くできているので懐石の中でのメインデイッシュでもある「煮物椀」の器としてはボリュームに欠け、不似合かと思います。

季節感も出し易く懐石中最も豪華な塗物として、また料理の中でも中心となる物でもあるので亭主としては最も気を使うものになります。

焼物=主に魚類を使いますがそれ以外のものも使って構いません。
味噌汁と向、煮物、焼き物で一汁三菜といいます。器は平らめの物を多く用いる事が多いのですが、これは後に出てくる預け鉢、強肴鉢、香の物鉢、など、鉢類を多く用いるので変化を取る必要があるのと焼き物は水分も少なく、取りやすくするためでもあります。
今では見掛ける事が少なくなった物に「引重」があります。焼き物と香の物を重ねて出すもので、この場合、香の物が上になります。焼き物と香の物を重ねて入れる重箱と考えて頂けば良いでしょう。

普通この後亭主相伴があり前半を終了する形になります、が近年は一汁四菜、五菜として「預鉢、強肴」がだされる事が一般化しています。
もともとは酒盗といい、酒を勧めるために出されたもので預け徳利と共に出されるのが普通です。
おかずになりそうなもの、殊に煮物(関西では炊き物)を預鉢、和えものや珍味など数で取り廻せないものを強肴と区別するようです。
ここまでが茶事、懐石の中の前段といえる部分で食事を呈する事が主体になっています。

預け鉢はやや大きめ、強肴は小振りなもの、といった捉らえ方でほぼ問題はないかと思います。

最後の飯器、お預け徳利などが出て亭主相伴になります。
暫時、亭主が水屋に入り今日の料理の毒味(?)と云うか、腹拵えをします。

亭主相伴が終わると前半の食器は給仕口、無い場合は茶道口にお詰めが返しておきます。
亭主はそれらを取り片付け「小吸物」を持出します。
これは食事をひとまず終わり口すすぎのお湯代わり、というのが本来の目的です。
箸洗いともいうのはこういった意味からでた言葉です。一口吸物という言い方もありますが、「吸物」という語に惑わされないように、本質を考えた内容にすべきでしょう。

種類も多くまた茶事のテーマともかかわってくる物なので数種類用意すると楽しめるでしょう。
個人的には小振りな方が良いと思うのですが。

八寸=主客の盃事をする際、酒肴を載せる木地の器の大きさからその名称はきています。
精進と生臭物を載せ取り廻します。精進が上位で右上、生臭が下位で左下と置くのが裏千家、その逆が表千家ですが、それぞれ流儀により事なる場合もあります。
単に「海のもの。山のもの」といった言い方をしたりもしますが、海藻類を使ったもの(揚げ昆布など)と山の鳥や魚を用いた場合の事を考えると理解できるかと思います。

湯斗=湯斗の中には湯の子といわれる焦げ飯、あるいは炒米を入れたっぷりのお湯と少しの塩を入れ、香の物と共に出されます。

香の物は小勢であれば湯桶の蓋裏に載せる事もありますが大方は香の物鉢に入れておきます。香の物はそれで器を清めるという意味合いもあります。

以上で一ト通りの懐石の手順と内容になりますが流儀や茶事の内容により事なる場合があります。

焼き物鉢、預け鉢、強肴鉢、香の物鉢と鉢類が多く出てきますが夫々決った形式や形がある訳ではありません。目的や雰囲気に合わせ使い分けて頂ければよいでしょう。

一般に鉢類を「菓子鉢」と称してしまいますが、むしろ懐石に使用する目的を優先し、応用として菓子鉢にも使う、といった考え方も良いでしょう。
どうしても、食器と云う意識から考え出すと日頃の食事に使用する程度の物をお考えの方も多いようですので、懐石の道具としての「鉢」の立場を明確にしておきたいものです。

菓子器として「喰篭」や「縁高」といった物も懐石中に出される器ですが、流儀などに従い揃えたら良いでしょう。また点心に使われる弁当類は数も多く、ここに記載はいたしません。
点心は決りきったルールが無いため却って難しいかもしれませんが、まずは基本を大切に揃えてみて下さい。


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