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「侘茶における茶味」

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炉が開かれた四畳半茶室

近世、濃茶席、薄茶席、等と別席で行う茶の流行と共に「濃茶席は小間で」というのが一般化してしまいました。その点前座に相応しい水指というと「備前」を挙げる人も多いようです。茶味の深さ、時代背景、格調、いずれも茶人に喜ばれた点から「三部(さんべ)」の一つとされたのでしょう。
 いずれにしても小間では「土物」の水指は使われだした古さからも開炉に相応しい水指の一つでしょう。他に「南蛮縄簾」「瀬戸一重口水指」等使われだしの古い物が似つかわしくあります。
 茶入も「瀬戸」古作(十作・六作など後窯など)なら言うことはないでしょう。
 濃茶の茶碗では井戸を筆頭とした高麗茶碗群であるのがなによりでしょう。
蓋置に青竹を用いるのは侘び中の潔癖さを表した物と捉えると良いでしょう。同じように「木地曲の建水」など使い切りの象徴としてよく使用します。

「八炉」
 侘茶を志す多くの茶道流儀に於いて炉の時期の点前というのは非常に重要な物でもあり、炉、風炉は同じ比重を以て対処すべき物と考えられています。
 ことに炉の時期には釜の変化は著しく、開炉、歳暮、初釜、極寒、釣釜、透木、と各月によって変化もしていき、かてて加えて「八炉」の存在もあり、風炉より忙しなく点前が変化していきます。
 これらの点前をカリキュラムとして組んだ場合において「炉」の時期の重要性は他言を待たないかと思います。稽古場、あるいは流儀により「炉の稽古」をおろそかにする向きも見受けられますが、茶湯の伝統と未来志向においてしっかりと「炉点前」を伝えることも重要です。

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向切本勝手(今日庵)
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隅炉本勝手 妙喜庵・待庵

 風炉の場合と違い「炉」は茶室の構造によって様々な変化を見せます。
 風炉の場合部屋によって点前自体が大きく変わることはありません。極端に言えば何処へ持っていっても風炉は据えることが出来る一方、中置や逆勝手を除けば、大きく変化することはないのですが、「炉」では茶室による炉の切り所で「四畳半切」「台目切」「向切」「隅炉」の「本逆裏表」の八種類になります。
風炉より始まる茶の湯は「村田珠光」の頃すなわち室町時代の中葉には暖房装置の「囲炉裏」に釜が掛けられ「炉」での点前がなされるようになってきたと考えられています。
当時は「台子・長板」の点前しかない時代。炉になると「火どこ」の切り場所は点前畳の外に出てしまうことになります。こうして出現したのが「出炉」となります。
畳の敷きあわせの角に切るのが法則です(畳の途中で切ることを腹切り畳みといい絶対にしません)ので上座側に切った物と下座側に切った物の二通りが出来ることになります。
上座側に切った物を「上げて切る」下座側に切ったものを「下げて切る」と呼ぶようになり、やがて「上げて切った」ものを「台目切」「下げて切った」のを「四畳半切」と言うようになりました。「台目切」は余分な畳の部分を取り除いた「台目畳」が登場します。
台子を外し風炉のあったところに炉を切ったのが「入炉」といいその内「客付」に切った物は「向切」「勝手付」に切った物を「隅炉」と呼ぶようになりました。
古い時代は「本勝手」「逆勝手」という言い方はなく、点前座のどちら側に「勝手」即ち「水屋」があるのか、という意味で「左勝手」「右勝手」という言い方をしています。
様々な大きさのあった炉の寸法ですが、いまの炉の寸法を決めたのは『南方緑』では「武野紹鴎、千利休」師弟が相談して一尺四寸四方の寸法が決まったと言われていますが、実際は紹鴎没後暫くしてから一尺四寸の炉が登場しています。しかし、その後も一定していなかった様です。



「三部(さんべ=織部、瓢、伊部)考」

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織部茶入「澪標」

 いつの頃からか、開炉には「織部(焼)」がよいとなったのかはっきり書いてある書物はないようです。
緑の物が少なくなった頃、緑釉の織部が似つかわしいとも言いますが、本来の織部焼では茶碗などは「黒織部」と呼ばれる「黒釉」の物が主流ですし、「茶入」は形状は箆目が多く躍動感のあるいかにも織部の指導の後が窺えるものです。しかし「織部茶入」では「総鉄釉」が一般的です。「水指」は数は少なく、「花入」も稀です。
皆さんが頭の中ですぐに浮かぶであろう「緑釉」の織部焼は、まず第一に「香合」の類が挙げられます。「はじき」を中心に小物ながら躍動感みなぎる作品が多く伝来しています。ほかに多いのは「向付」をはじめ食器類。種類も豊富で楽しい物です。「深向付」の「はなれ」から多く「火入」へ転用されていきます。懐石を取り巻く物としては「鉢類」。形状のゆがんだ物「手付鉢」や「蓋物」。「蓋物」は「喰籠」としても用いられます。「織部は開炉に似合う」から「織部は開炉だけに使う」と勘違いされてる方をお見受けします。織部の銘品の中には「織部筒茶碗」や「織部唐人燭台」など開炉の時期ではなく極寒に相応しい物や逆に「弥七田織部平茶碗」等夏向きの物もあります。また皆さんよくご存じの「織部敷瓦」は風炉以外使いようもありませんので本来は季節問わず使用できます。

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口切りには欠かせない瓢炭斗

古くから「炉用の炭斗」として用いられた「瓢」は風炉から炉への切り替わりを象徴する物の一つで「風炉に菜籠、炉に瓢」とうたわれ「開炉」にはその年採れた「新瓢」がご馳走となりますので内側は塗らない物です。
時代がある物には、花押がなされた物も多く残っていますのでこういった物を使うことも開炉ならではのことでしょうか。
「伊部焼」は備前市「伊部(いんべ)」から産した備前焼の一種で鉄分を混ぜた化粧土を薄く塗って高温で焼くことによって黒く光沢を発する釉薬状になるのが特徴です。その陶胎は薄く挽いてあります。いかにも侘びて風情と風格が「開炉」の格式にも合う逸品であることは確かかと思います。
この織部、瓢、伊部、のいわゆる「三べ」の組み合わせは茶人の洒落とか語呂合わせのような物と考えられるようで厳密に考えることはないと思われます。
まず、炭斗として「瓢」が用いられたのは利休の頃からでしょうし、織部の登場により織部焼が作られ、伊部焼の技法は利休没後の桃山後期から江戸初期遠州時代頃まで待たなくてはなりません。

 

これらの道具が一般化し、取り合わされていき「三べ」等と称されるのは「昭和」になってからであると思われます。従って、こだわりすぎなくとも良い、ということでしょう。

 

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